お米文化に変わるパン文化を広めたい la vie du reve(ラヴィデュレーヴ)愛知県岡崎市

コース料理の グレードを引き上げる、 パンと料理のおいしい関係。 Ristorante KISAKU
焼成パン・卸売り イタリアンレストラン 愛知県岡崎市
la vie du reve (ラヴィデュレーヴ)

リストランテ キサク

大阪・梅田の人気店「ラ・ビランチャ」でスーシェフ、シェフを務めるなど、多彩なステージで腕をふるってきた和田圭太郎さんが、2017年、故郷にオープンした「KISAKU」。
開業から3年ほど経った頃、真骨頂であるコースを新たなステージへ引き上げたいと考えていた和田さんが選んだのは、ラヴィデュレーヴのパンでした。現在、9割焼成の状態で冷凍したミニチャバタとミニバゲットを仕入れ、店内で焼き上げて提供しています。
オーナー夫妻の話から、料理をセンスアップする、コースにおけるパンの役割が見えてきました。

トラディショナルに敬意を払いつつ、
五感に訴える料理を。

― お店づくりで大切にされていることは?

店がある岡崎市の隣、西尾市で生まれました。若い頃は地元にない物ばかりが目について、長い間、都心で働いてきましたが、料理人としてのキャリアを積むごとに、郷土の魅力を再発見するように。
今は、自分たちが立っているこの地域のこと、身近にある食材のこと、この土地の方々としっかり向き合い、丁寧に理解すること。その上でいかに新しい価値をプラスしていくか。それが、店づくりにとっても、料理にとっても大切なのだと感じています。

― 「KISAKU」の料理といえば、毎月替わるコース、季節の素材を使った一皿ひと皿など、常に新しい発見に満ちていますね。

料理に使っている素材の多くは、特別な高級食材ではなく、親しみ深い、地元で採れる旬の味覚です。
例えばジャガイモやサツマイモ、里芋など、普段使いの食材に、料理人としての技や感性というドレスをまとうことで、“おいも様”として非日常の一皿へと昇華させる。日常にある郷土の食材を、いかにドレスアップさせるかが、私たちの役割です。そして、それを毎月楽しみに来てくださる常連の方が、多くいらっしゃることはありがたいですね。

― イタリアンの要素だけではなく、シェフの感性、遊び心が生み出すオリジナリティを感じる品々ですね。

イタリアの郷土料理というトラディショナルには敬意を払いつつも、私自身が触れてきたもの、私を形成するすべてのものが料理のエッセンスになっています。 例えば、父の仕事の都合で、中学時代の大半を過ごしたインドネシアでの記憶や、料理人として研鑽を積んだ大阪時代の経験なども影響を与えているのではないでしょうか。イタリア郷土料理における常識をそのまま表現するのではなく、「KISAKU」らしい、五感に訴えるような料理へと進化させることに心を砕いています。

店のオペレーションに合わせて
“焼成具合を8割から9割に”。

― ラヴィデュレーヴのパンを仕入れる前は、どのようなパンを使っていましたか?

それまでは、業社から仕入れたバゲットを使っていたのですが、完全に焼き上がった状態の長いバゲットだったので、カットした箇所から乾燥してしまったり、1本丸ごと使い切らないとロスが出たりと、心底、満足できていたわけではありませんでした。
自家製フォカッチャに挑戦した時期もありましたが、出数によって仕込みのスケジュールが大幅に変わってしまったり、クオリティが安定しなかったり。主に夫婦二人で切り盛りをしていて人手が足りなかったこともあり、パンのお世話まで手が回らず、妥協せざるを得ない状況でしたね。


― ラヴィデュレーヴのパンとの出会いは?

オープンから3年ほどの時を経て、そろそろ自分たちのブランドを確立したい、料理自体にもっともっと注力したい。という思いが膨らんでいたタイミングでもあり、パンのクオリティアップも不可欠だと感じていました。
そんな時、お客さまやスタッフから、“地元のおいしい店”として、こぞって名前が挙がってきたのが「バプール」だったのです。一客人として「バプール」を訪れ、パンを購入して食べてみたところ、すごく好みの味で、夫婦そろってファンになりました。
おいしいパンに出会った喜びから、何か一緒にできないかと夫婦で考え、ホワイトデーのイベントにご協力いただけないかと直談判したところ、快く提案を受け入れてくださって。ホワイトデー限定のコースに、ラヴィデュレーヴのパンを組み込ませていただき、お土産には朝食用のパンを持ち帰っていただくというコラボイベントを開催したんです。すごく好評でした。

― ラヴィデュレーヴのパンに決めた理由は?

ホワイトデーのコラボイベントの後、「ラヴィデュレーヴのパンを使ってみたい」という思いが強くなり、「KISAKU」のコースに取り入れるなら、どんなパンが良いかを加藤さん(ラヴィデュレーヴ代表)に相談したんです。
「KISAKU」の料理は時期によって変化があって、突き出しからドルチェまで、品数の豊富さが特徴のひとつでもあります。その中で、前菜に合わせるパンとしてご提案いただいたのは、ミニサイズのチャバタ。オードブルのように何かを挟んだりのせたりしても、しっかり油を吸って、お料理と調和する。もっちりした白いパンでした。
メイン料理に合わせるパンには、夫婦そろって大好物でもあったバゲットを、ミニサイズにして特別に作ってほしいとオーダー。2、3パターン試作と試食をしましたが、どちらもイメージ通りだったので、スムーズに決まりました。


― これまで、パンを改良したことや変更したことはありますか?

仕入れるようになってしばらくした頃、加藤さんがお料理を食べに来てくださったんです。フラットな状態で、一人のお客さまとして召し上がっていただいた時に、コースの流れ、オペレーション、厨房の状況なども含め、お店での焼きの割合を少なくした方がおいしく出せると判断したようです。「もう少し焼き込んでから卸すために、焼成具合を8割から9割に変えましょう」とご提案をいただきました。別のタイミングで、チャバタの粉の配合や水分量などを調整してくださったこともありました。卸したら終わりではなく、常に気にかけてくださっているんだなと感じます。
それに、形を丸から細長い形に変えてみたいなど、こちらからのオーダーにもスピーディーにご対応いただいていますし、感じたことを伝えるとすぐに改善してくれて。気兼ねなく話せる関係性もありがたいですね。

― ラヴィデュレーヴのパンに決めた理由は?

ホワイトデーのコラボイベントの後、「ラヴィデュレーヴのパンを使ってみたい」という思いが強くなり、「KISAKU」のコースに取り入れるなら、どんなパンが良いかを加藤さん(ラヴィデュレーヴ代表)に相談したんです。
「KISAKU」の料理は時期によって変化があって、突き出しからドルチェまで、品数の豊富さが特徴のひとつでもあります。その中で、前菜に合わせるパンとしてご提案いただいたのは、ミニサイズのチャバタ。オードブルのように何かを挟んだりのせたりしても、しっかり油を吸って、お料理と調和する。もっちりした白いパンでした。
メイン料理に合わせるパンには、夫婦そろって大好物でもあったバゲットを、ミニサイズにして特別に作ってほしいとオーダー。2、3パターン試作と試食をしましたが、どちらもイメージ通りだったので、スムーズに決まりました。


― これまで、パンを改良したことや変更したことはありますか?

仕入れるようになってしばらくした頃、加藤さんがお料理を食べに来てくださったんです。フラットな状態で、一人のお客さまとして召し上がっていただいた時に、コースの流れ、オペレーション、厨房の状況なども含め、お店での焼きの割合を少なくした方がおいしく出せると判断したようです。「もう少し焼き込んでから卸すために、焼成具合を8割から9割に変えましょう」とご提案をいただきました。別のタイミングで、チャバタの粉の配合や水分量などを調整してくださったこともありました。卸したら終わりではなく、常に気にかけてくださっているんだなと感じます。
それに、形を丸から細長い形に変えてみたいなど、こちらからのオーダーにもスピーディーにご対応いただいていますし、感じたことを伝えるとすぐに改善してくれて。気兼ねなく話せる関係性もありがたいですね。

コース料理という、
ひとつの楽曲を完成させる一翼を担うパン。

― ラヴィデュレーヴのパンを使うようになって感じる、最大のメリットは?

パンにかけていた時間や労力を、料理に集中できることは大きな変化ですね。そして何より「このパン、おいしいですね」という、お客さまからのたくさんの声を聞けること。ラヴィデュパンのことをもともとご存知の方だけでなく、初めて食べられる方もすごく喜んでくださっています。
パンのレベルが上がることで、コースのコーディネートのグレードも格段に上がりましたし、パンによってリストランテ自体のレベルも上がるのだということを実感しています。
“冷凍パン”という響きだけで、抵抗を感じる料理人の方もいらっしゃいますし、私たち自身も不安な部分はあったのですが、「冷凍パンで、ここまでおいしくできるんだね」と夫婦で感心しきりです。

― KISAKUの料理と、ラヴィデュレーヴのパンの調和性はどのような部分にありますでしょうか。

イタリアンのコースは、最初から最後まで、1つの曲を聴くような感覚だと思うんです。イントロからエンディングまでの抑揚があり、店や料理の世界観に浸っていただく。その一部として、料理を邪魔せず、かつ存在感のあるパンを組み込むことで、ひとつの楽曲が完成する。ラヴィデュレーヴのパンは、しっかりとその一翼を担ってくれています。さらに、ころんとした見た目の愛らしさも雰囲気があって、特に女性のお客さまは目を輝かせて喜んでくださいます。

― ラヴィデュレーヴのパンとワインとの相性は?

パンだけでワインのつまみになるぐらい、ベストマッチです! ワインというのは、引っ掛かりのヒントが多いほど楽しみやすくなるんですが、ラヴィデュレーヴのパンは、風味豊かで香りのエッセンスがいっぱい。ワインとの相性も抜群です。

三河の幸×イタリアの郷土料理で新たなミクソロジーを発信。

― 今後、チャレンジしたいこと、展望はありますか?

「KISAKU」では、店の入り口の瓦屋根が象徴するように、日本人が作るイタリアンということを意識しています。イタリアの郷土料理の中に、日本人であり、三河という地に生まれた私のエッセンスを加えることで、固定概念にとらわれない新しいミクソロジーを楽しんでいただきたいと考えています。
三河の食材、この風土、郷土の人と丁寧に向き合うことで、三河とイタリアの食文化をつなぐ、発信地のような存在になれれば嬉しいですね。


― これからのラヴィデュレーヴに期待することは?

最初のきっかけにもなったホワイトデーのイベントのように、またいつか一緒に、特別な時間を提供できるような取り組みができたらいいですね。
例えば特別な食材を使ったスペシャルコースに合わせて、限定パンを組み込ませていただいたり、月替わりのパンを作っていただいたり。これからも、唯一無二のパートナーとして、お互いのブランドを高め合っていきたいです。

Shop Infomation

店舗情報

リストランテ キサク Ristorante KISAKU

イタリアの郷土料理をベースに、和田さんの中に宿るアイデンティティや記憶、経験などさまざまなエッセンスを注ぎ、三河の旬の素材を昇華させた五感を楽しませる料理を提供。ソムリエである妻のまり子さんと二人三脚で営む。


岡崎市中島町佐渡9-1
tel 0564-73-0610
時間 11:00~14:30(LO13:30)、17:00〜22:00(LO20:00)
定休日 火・水曜、ほか臨時休業あり
HP
https://peraichi.com/landing_pages/view/ristorantekisaku/
※コース・ハーフコースは要予約。ランチ・平日ディナー限定のカジュアルプランは当日予約・当日利用可。