お米文化に変わるパン文化を広めたい la vie du reve(ラヴィデュレーヴ)愛知県岡崎市

スイーツ、パン、料理…。 1日に何度も通いたくなる 町のパティスリー。 Les temps plus
商品開発・コンサルティング パティスリー 千葉県流山市
la vie du reve (ラヴィデュレーヴ)

レタンプリュス

フランス菓子の名店として名高い東京・世田谷区の「オーボンヴュータン」で腕を磨き、本場フランスへ。パティシエとして研鑽を積むと同時に、生活の中に息づくパティスリーのスタイルや、食べることを心から楽しむフランスの食文化に感銘を受けた熊谷治久シェフが、2012年にオープンした店が「パティスリー レ タン プリュス」です。
2019年6月の移転リニューアルに際し、パンのラインナップ充実が欠かせないと、ラヴィデュレーヴに商品開発とパン部門のマネージメントを依頼。熊谷シェフがフランスで触れた理想のパティスリーへと歩みを進めています。
思い描くのは、1日の内、幾度も町の人が訪れる懐深いパティスリー。スイーツと料理をつなぐパンの楽しみもますます広がり、夢の実現の一翼を担います。

フランスで体感した、
日常に根づいた“食を楽しむ空間”を
カタチに。

― 現在の地に、お店をオープンされたきっかけは?

今の場所にお店を構えたのは、2019年6月です。もともと同じ千葉県流山市内に店があったのですが、小さなお店だったので、新天地となる広い敷地を探していました。サロンスペースを拡充したいという思いと、厨房のスペースをしっかり確保することで、新商品やサロンの軽食など、新たな挑戦がしやすい環境を整えたいという思いがあり、移転を決意しました。


― 訪れるお客さまは、どのような方が多いですか。

流山市は、つくばエクスプレスの開通にあわせて、道路や住宅街、商業施設が次々と誕生した新しい街。街ができていくタイミングで転入してきた30代、40代くらいのご夫婦、小学校や保育園・幼稚園に通うお子さんがいらっしゃるファミリー層が多いですね。旬の情報や食に対する感度が高い印象があり、当店のようなフランス菓子を中心に独自のスタイルを提案する店でも、抵抗感なく、すんなりと受け入れていただけたような気がしています。


― 東京の有名店やフランスで腕を磨かれてきたシェフが、パティシエとしての道を歩み始めたきっかけについて、お聞かせください。

パティシエという仕事との最初の出会いは、高校生の時でした。生まれ故郷である隣町、千葉県柏市のケーキ屋さんでアルバイトをした際、ケーキづくりの面白さに引き込まれ、この道を究めようと決意。専門学校で学んだ後も、柏市のアルバイト先で再びお世話になり、3年ほど学ばせていただきました。
その後、東京の「パティスリードゥ シェフ フジウ」で4年半、「オーボンヴュータン」で3年半修業。単にケーキを作るだけではない、パティスリー、パティシエの可能性の幅広さに魅了され、より深く広く学びたいという思いを抱き、渡仏しました。

― 熊谷シェフが感じた、パティスリー、パティシエの可能性の広さとは、どのような部分でしょうか。

私は“パティスリー=ケーキ屋”ではないと思っています。ケーキだけではなく、ショコラやヴィエノワズリーと呼ばれるパン、パイ、オードブルなど、あらゆるジャンルがパティスリーの役割に含まれる。すべてひっくるめて、パティシエの仕事だということを修業先で学びました。だからこそ本場のフランスでは、パティスリー本来の姿、そこに宿る文化をしっかり肌で感じたいと思いました。


― フランスでは、どのようなことを感じ、刺激を受けられましたか?

パティシエの仕事の広がり、奥深さを体感しました。土地ごとの食文化との関わりを知りたいと思い、お菓子だけではなく、郷土料理などにも積極的に触れ、地域の中でどのような食文化があり、お菓子がどのように根づいているのか、五感をフル稼働して吸収しました。
そこで一番に感じたのは、“食事”や“食べる”ということに対するフランス人の貪欲さでした。フランスの人たちは、“食べる時間”を心から大切にし、全力で楽しんでいる。その豊かさ、喜びを肌で感じたことで、いつか自分も、日本でそういう場を提供したいという思いが、より強くなりましたね。


― 日本に帰国後、再び「オーボンヴュータン」で活躍された後、2012年「パティスリー レ タン プリュス」をオープン。2019年 6月には、流山おおたかの森南側に新店を立ち上げ、移転リニューアルオープンされました。お店づくりで大切にされていることは?

フランスでは、どんな小さな町にもパティスリーがありました。フランス人の暮らしにとって、パティスリーは切っても切り離せない存在なんです。
それは、単にケーキを買いに行くだけではなく、食事用のバゲットを買いに行ったり、お惣菜を調達したり、教会のミサの帰りに立ち寄っておやつを買うことを習慣にしていたり。1日に2回、3回と訪れる場所なんです。
だからこの「レ タン プリュス」も、1日に何度も訪れたくなるような、いろんなきっかけがあるお店にしたい。そのためには、おいしいパンは欠かせないと思い、ラヴィデュレーヴにパンの商品開発をお願いしました。

出会いのかけ橋はパティシエ仲間。“ひろき君は好奇心の塊のような人”。

― ラヴィデュレーヴとのご縁は、どのように始まったのでしょうか。

ひろき君(ラヴィデュレーヴのオーナー加藤大貴)のことをはじめて知ったのは、「オーボンヴュータン」で一緒に働いていた友人と話をしていた時のこと。
当時、僕とその友人はフランスに渡り、それぞれ別の店で修業中でした。彼はフランスのアルザス地方にある「ジャック」というパティスリーで働いていました。お店が定休日だった日、店の厨房で仕込みなどをしていると「見ず知らずの日本人が店の前に立って中を覗き込んでいる。ちょっと見てきてくれないか」とオーナーから言われたそうです。そこで友人が話しかけてみると、どうしても「ジャック」のお菓子が食べたくて来たのに、休みだったと落胆している様子だったので、同じ市内の別のパティスリーを案内してあげたそうです。道中、話をしていると、その青年はパティシエ志望かと思いきや実はパン職人だった。そして、ものすごい熱量でパン作りの話を始めたとか。それが、ひろき君だったんです。
以来、その友人を通して、フランスに面白い日本人のパン職人がいるとパティシエ仲間で話題になっていました。


― はじめて会った時の印象は?

話には聞いていましたが、実際にひろき君に会ったのは、日本に帰ってきてしばらく経ってからです。
僕が独立してお店を出す時に、フランスでの修業を終えて帰国していた、先ほどの話に登場した友人が助っ人で手伝いに来てくれて。その友人を訪ねて、激励に来てくれたひろき君との出会いが、初対面でした。すごく気さくで、お菓子のことも貪欲に聞いてくる、好奇心の塊みたいな人だなと思いました(笑)。

― ラヴィデュレーヴに商品開発、コンサルティングを依頼することに決めたきっかけは?

元を辿れば、僕がおおたかの森東口に1店舗目を開いてしばらくした頃、まだひろき君が独立前の時です。バゲットを提供したいという話をしたら、店までレクチャーに来てくれたんです。旧店舗では、その時に教えてもらった方法でずっとバゲットを作っていました。
当時は厨房の設備が限られていたこともあり、バゲットのほかにクロワッサン、パン ド ミ、ブリオッシュと限られた種類のパンのみ提供していました。


― パン作りで苦労していたことは?

設備面の問題もあり、種類を増やせないこと。また、パンの生地は毎日面倒を見なくてはいけないので、どのようなスタイルにしたら、定休日にスタッフをきちんと休ませることができるかということは常に考えていました。生地の管理や状態、焼き上がりなど、電話やメールを使ってひろき君に相談していましたが、それだけではやはり解決しないことも多く、苦労しました。
そういったフラストレーションもあったので、新店舗へ移転する際には、商品開発、ラインナップ、製造方法など、すべてを1からひろき君に見直してもらい、パンに関することは全面的にお願いすることに決めました。

― ラヴィデュレーヴに商品開発、コンサルティングを依頼することに決めたきっかけは?

元を辿れば、僕がおおたかの森東口に1店舗目を開いてしばらくした頃、まだひろき君が独立前の時です。バゲットを提供したいという話をしたら、店までレクチャーに来てくれたんです。旧店舗では、その時に教えてもらった方法でずっとバゲットを作っていました。
当時は厨房の設備が限られていたこともあり、バゲットのほかにクロワッサン、パン ド ミ、ブリオッシュと限られた種類のパンのみ提供していました。


― パン作りで苦労していたことは?

設備面の問題もあり、種類を増やせないこと。また、パンの生地は毎日面倒を見なくてはいけないので、どのようなスタイルにしたら、定休日にスタッフをきちんと休ませることができるかということは常に考えていました。生地の管理や状態、焼き上がりなど、電話やメールを使ってひろき君に相談していましたが、それだけではやはり解決しないことも多く、苦労しました。
そういったフラストレーションもあったので、新店舗へ移転する際には、商品開発、ラインナップ、製造方法など、すべてを1からひろき君に見直してもらい、パンに関することは全面的にお願いすることに決めました。

環境や条件に合わせたオンリーワンの提案で、パン部門の拡充を無理なく実現。

― 商品開発の際、ラヴィデュレーヴにオーダーした条件は?

お願いするにあたっては、最初にラヴィデュパンへうかがい、ひろき君の作るパンをベースに、自分の店ではこういうパンをやりたいという話し合いを何度か重ねました。
新店舗の立地的に、まだ個店が少なかったこともあり、スーパーマーケットにはないような食事と一緒に楽しめるパンがほしいというのが第一条件。加えて、小さなお子さんがいる子育て世帯が多いので、気軽に食べられる惣菜パンをそろえたいという要望を出しました。
ひろき君は、僕の気持ちを汲み取りながら「熊谷さんのお店ならこっちの方がいいですよ」とか「店の雰囲気にはこれが合いますよ」と、いろいろな角度から検証し、提案してくれました。
できる限り“フランス色”を失わないように、ほかのパン屋さんに埋もれてしまわないようなラインナップにしようという核の部分をぶらさないように、考えてくれたのだと思います。


― ラヴィデュレーヴのパンを食べた時の印象は?

一番衝撃を受けたのは、クロワッサンです。僕たちお菓子屋が考えるクロワッサンというのは、ケーキで使うようなバターなどリッチな材料を使い、ジューシーで少しこってりとした、単価が高めのクロワッサンをイメージしがちなんです。
でも、ひろき君の作るクロワッサンは、パリパリとした食感があり、層もきれいに出ていてボリュームもある。小麦の香り、風味もしっかり生きている。毎日食べたくなるクロワッサンというのは、こういうパンなんだと実感しました。
クロワッサンに限らず、ひろき君が作るパンは歯切れが良くて、噛んだ時に小麦の風味が広がっていく、飽きの来ないパンでした。この人なら、自分の店の顔となるパンを任せても大丈夫という確信がありました。

― 商品開発の段階で、記憶に残っている出来事や、思い入れの深いパンはありますか?

元々出していたパン ド ミは、改良後、各段においしくなったと思います。以前のお店で出していたパン ド ミもファンがついていて、好んでくださる方は大勢いたのですが、大きな気泡ができてしまうなど、苦心していました。
そこで改めてひろき君に悩みをぶつけてみたんです。ひろき君は、新しい厨房の設備、スタッフの配置、オペレーションも含めたあらゆる条件を考慮し、そして何より僕が思い描くパン ド ミをカタチにするために、湯種を使うこと、山型から角型にすることなどを提案してくれました。
発酵の進行具合を調整するための冷蔵庫の温度設定、冷蔵庫から出して復温させるための時間、温度の戻し方など、パティシエでは思いも及ばないような細かい部分まで指導してもらったおかげで、理想通りのもっちり食感を実現することができました。


― ラヴィデュレーヴに商品開発、コンサルティングを依頼して良かったと感じるメリットは?

第一に、リニューアルの立ち上げ時にスタッフを派遣していただいたこと。一からパン職人を育成したり、リクルーティングしたりといった時間と労力は、店にとって大きな負担になります。でも、ひろき君のパン作りを熟知した職人が新店の立ち上げスタッフとして加わってくれたことで、技術的なことのみならず、オペレーションや時間の使い方、サービスにいたるまで、“ラヴィ・イズム”のようなものを浸透させることができた。そのおかげで、パン部門の拡充が、非常にスムーズに実現できました。
また、材料のこと、製造方法など、パン作りに関するひろき君の知識や技術の引き出しの多さにも救われました。
一方的に「この材料を使ってこの製法を導入してください」とアドバイスをするのではなく、パン部門に充てられるスタッフの人数、設備、コスト、パン部門としての1日の売り上げ目標など、店サイドの要望を聞き入れた上で「この条件であれば、この方法にしましょう」「この生地なら、こういうサイクルで作れます」など、環境や条件に合わせて、実現可能な方法に落とし込んでマネージメントしてくれる。だからこそ、無理なく組み込むことができたと感謝しています。

― 商品開発の段階で、記憶に残っている出来事や、思い入れの深いパンはありますか?
元々出していたパン ド ミは、改良後、各段においしくなったと思います。以前のお店で出していたパン ド ミもファンがついていて、好んでくださる方は大勢いたのですが、大きな気泡ができてしまうなど、苦心していました。
そこで改めてひろき君に悩みをぶつけてみたんです。ひろき君は、新しい厨房の設備、スタッフの配置、オペレーションも含めたあらゆる条件を考慮し、そして何より僕が思い描くパン ド ミをカタチにするために、湯種を使うこと、山型から角型にすることなどを提案してくれました。
発酵の進行具合を調整するための冷蔵庫の温度設定、冷蔵庫から出して復温させるための時間、温度の戻し方など、パティシエでは思いも及ばないような細かい部分まで指導してもらったおかげで、理想通りのもっちり食感を実現することができました。

― ラヴィデュパンに商品開発、コンサルティングを依頼して良かったと感じるメリットは?
第一に、リニューアルの立ち上げ時にスタッフを派遣していただいたこと。一からパン職人を育成したり、リクルーティングしたりといった時間と労力は、店にとって大きな負担になります。でも、ひろき君のパン作りを熟知した職人が新店の立ち上げスタッフとして加わってくれたことで、技術的なことのみならず、オペレーションや時間の使い方、サービスにいたるまで、“ラヴィ・イズム”のようなものを浸透させることができた。そのおかげで、パン部門の拡充が、非常にスムーズに実現できました。
また、材料のこと、製造方法など、パン作りに関するひろき君の知識や技術の引き出しの多さにも救われました。
一方的に「この材料を使ってこの製法を導入してください」とアドバイスをするのではなく、パン部門に充てられるスタッフの人数、設備、コスト、パン部門としての1日の売り上げ目標など、店サイドの要望を聞き入れた上で「この条件であれば、この方法にしましょう」「この生地なら、こういうサイクルで作れます」など、環境や条件に合わせて、実現可能な方法に落とし込んでマネージメントしてくれる。だからこそ、無理なく組み込むことができたと感謝しています。

パンは、お菓子と料理をつないでくれる大切な調和役。

― 今後の目標、展望についてお聞かせください。

フランスの町々に息づいていた、食を心から楽しめる場所を実現するために、サロンのメニューを充実させていきたいと思っています。例えばサンドイッチやハンバーガーのような軽食や、「プラ・ド・ジュール」と呼ばれる本日のおすすめ料理など、テラスで気軽に楽しめるような食事を増やしていきたい。日本におけるパティスリーのイメージとは少しかけ離れているかもしれませんが、カウンターでおじいさんが一人、のんびりと自分の時間を過ごせる。そんな店が、僕の夢なんです。

そのためには、ラヴィデュレーヴの協力が欠かせません。パティスリーにおいて、パンは、お菓子と料理をつないでくれる大切な調和役でもあります。

リアルなフランスの食文化を肌で感じた同志として、僕の思いやイメージを深く理解してくれるひろき君のパンがあれば、お菓子、パン、料理、すべてが一体となって「レタンプリュス」の魅力を高めていけると信じています。

パンは、お菓子と料理を
つないでくれる大切な調和役。

― 今後の目標、展望についてお聞かせください。
フランスの町々に息づいていた、食を心から楽しめる場所を実現するために、サロンのメニューを充実させていきたいと思っています。例えばサンドイッチやハンバーガーのような軽食や、「プラ・ド・ジュール」と呼ばれる本日のおすすめ料理など、テラスで気軽に楽しめるような食事を増やしていきたい。日本におけるパティスリーのイメージとは少しかけ離れているかもしれませんが、カウンターでおじいさんが一人、のんびりと自分の時間を過ごせる。そんな店が、僕の夢なんです。

そのためには、ラヴィデュレーヴの協力が欠かせません。パティスリーにおいて、パンは、お菓子と料理をつないでくれる大切な調和役でもあります。

リアルなフランスの食文化を肌で感じた同志として、僕の思いやイメージを深く理解してくれるひろき君のパンがあれば、お菓子、パン、料理、すべてが一体となって「レタンプリュス」の魅力を高めていけると信じています。

Shop Infomation

店舗情報

レタンプリュス Les temps plus

手間を惜しまず、できる限り手をかけ、豊かな食を届けたいという思いのもと、2012年「パティスリー レ タン プリュス」をオープン。2019年 6月には、流山おおたかの森南側に移転リニューアルオープンしました。ケーキ、焼き菓子、ヴィエノワズリ―(パン)、惣菜などフランスで体感した表情豊かなパティスリーを体現。今後はショコラなども充実予定。


千葉県流山市市野谷543-1
tel 04-7168-0960
時間 10:00~18:30(サロンのLOは18:00)
定休日 火曜
HP  http://lestempsplus.com

手間を惜しまず、できる限り手をかけ、豊かな食を届けたいという思いのもと、2012年「パティスリー レ タン プリュス」をオープン。2019年 6月には、流山おおたかの森南側に移転リニューアルオープンしました。ケーキ、焼き菓子、ヴィエノワズリ―(パン)、惣菜などフランスで体感した表情豊かなパティスリーを体現。今後はショコラなども充実予定。


千葉県流山市市野谷543-1
tel04-7168-0960
時間10:00~18:30(サロンのLOは18:00)
定休日火曜
HPhttp://lestempsplus.com